

ノミは、私たちにとって最もポピュラーな寄生虫です。ワンちゃんのアレルギー性皮膚炎や貧血の原因となるほか、ノミが運ぶ病原体が人にも病害をもたらします。ノミの成虫はワンちゃんの体表上に寄生し、驚異的な勢いで繁殖するため、室内飼育では特に注意が必要です。ワンちゃんと幸せな毎日を送るためにも、ノミをよく理解しておきましょう。

ノミはマダニと異なり、6本脚をもつ昆虫の仲間です。体長は約2mmですが運動能力にすぐれ、1回のジャンプで体長の約60倍の距離、約100倍もの高さを飛ぶことができます。日本でワンちゃんに寄生するのはイヌノミとネコノミの2種類です。イヌノミはワンちゃん、ネコノミはネコちゃんだけに寄生すると思いがちですが、近年ペットに寄生するノミのほとんどがネコノミです。

ノミは繁殖に最適な環境がととのえば、驚異的な繁殖をみせます。あるデータによると、産卵直前のメスノミがわずか10匹いれば、卵がふ化して幼虫からさなぎへ成長し、30日後にはノミ成虫が約2,000匹に増殖。同時に、90,000個以上の卵と十数万匹の幼虫を生み出すそうです。

ノミは、通常1.5日〜6日間で卵からふ化して幼虫になり、2度の脱皮をくり返した後、さなぎから成虫になります。ノミ成虫は、ワンちゃんに寄生すると体表上にとどまり、2週間から2カ月程度、条件がととのえば1年近く生きることもあります。

ノミの活動は、湿度・温度の条件がととのう6月から8月にピークを迎えますが、冬でも寄生するケースがあり、快適な家の中なら年中活動することができます。